トンデモ悪女伝説⑥「白いドレスの女」のキャスリーン・ターナー

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 ただクソ暑そう・・・それしか覚えてないかもしれない

 私は昔から暑いのが苦手です、歳をとるにつれ真冬の寒さもかなり堪えられなくなってきましたがそれでも夏の暑さの辛さに比べたらまだマシだという気がします。若いころはあまりの暑さの為、「家にじっとしているのガマンできないから暑さを忘れられるように夏の間は何かに打ち込みたい」という焦燥感に囚われていたような気がします。人はそうやって夏休みの間にキツイ部活動や受験勉強、肉体を酷使するバイトなどにのめり込んでいくのでしょうか。そいでもって「夏の間に何かにのめり込みたい症候群」に罹ってしまったまま大人になるとこの映画のウィリアム・ハートのように夏だし、皆露出が増えるし、エロだろと突っ走るわけではないんでしょうが・・・私「白いドレスの女」って2回ぐらいは確実に観ているのですが、常にTVで視聴する時は一番暑くてうんざりしている頃だったせいか「エッチだな感じるよりもまずクソ暑さしか伝わってこなーい」だったです。しかしテレ東のお昼のロードショーや最近のCS放送のスケジュールだとまず夏休みはお子様映画から始まって、ホラー特集になり、残暑近くになりそろそろ学校の二学期が始まる頃にはこうゆう「スケベな大人のオンナが出てくるエロサスペンス」ばっかりになるのはどういう訳なんでしょう? 男の人の生理感覚では長くてしつこい暑気払いには結局エロなのでしょうか・・・女の私には理解できないけど。

 
 「深夜の告白」を下敷きにしたフィルムノワールだそうな

 当時新鋭だったローレンス・カスダンのオリジナル脚本・監督で悪女役のキャスリーン・ターナーが大ブレイクしたことで有名です。名作「深夜の告白」を80年代らしく、40年代のフィルム・ノワール全盛時代にはできなかった濃厚なベッド・シーンが満載で再現したっちゅーか、何時キャスリーン・ターナーが落ちてエッチなシーンが始まることやらというドキドキ感が一番サスペンスだったていう映画かもしれません。トリックとか、ヒロインの謎とか(一応彼女は高校時代の同級生の履歴を盗んで金持ち人妻に収まっているらしいのですが)ほっとんど覚えてなーい。「深夜の告白」だけではなく「郵便配達は二度ベルを鳴らす」(40年代版)のヒロインが着ていた「白いドレス」を借用したり、「恋人たち」のジャンヌ・モローのように夏の夜に水風呂(映画の舞台フロリダは蒸し暑さ半端ないので氷風呂)に二人で入ったりするのが今思うとイメージが拡散しちゃって良くなかったんじゃないでしょうか。フロリダの街中や夫のお屋敷に住んでいる間はどんなに蒸し暑くても白い長そでワンピースや白シャツとタイトスカートという恰好で(脇汗でびっしょりになっても平気)涼しい顔している彼女が、ラストシーンでカリブだかメキシコだかのビーチに居て水着姿で寛いでいたのが印象的です。私は昔東伊豆をドライブした時に「○○は東洋のコートダジュール」という看板を見つけて「うそだぁ、コートダジュールの夏は伊豆の夏みたいに蒸し暑くないはずだっ」と内心憤ったのですが、この映画のヒロインもきっと「フロリダの夏はハワイみたいなトコとは違ーう」みたいなのにウンザリしてたからウィリアム・ハートを罠にはめただけだったりして、そんなわけないか。でも暑いサマーだからって何でも誰でも開放的ってことじゃないのさという教訓は学べる映画かもね。

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 キャスリーン・ターナーはホントはこっちに出たかったんじゃないのかな?

 のちにジャック・ニコルソンと共演してジョン・ヒューストン監督「男と女の名誉」ってのもありますから、公開された時「チクショー、どうせエロい現代的フィルムノワールならこっちの役のほうが良かったぜ!」彼女思ったんじゃないでしょうか、だって映画としては今観てもこっちの方が断然面白いし。ジャック・ニコルソンの演技が好きかどうかでも評価は分かれそうですが、少なくとも結末がどんでん返し? っていうような内容ではないのにほぼ同様のショックを受けることは保証します。まあ、それもジャック・ニコルソンみたいな汚い男がさあ・・・てどっかで皆思ってるからかもしれませんが。ちなみにキャスリーン・ターナーは2008年に自叙伝を出版して共演者を一部クソみそにけなしていて話題になりましたが、共演者に対しての不満というより(ウィリアム・ハートニコラス・ケイジにムカついてたっていうよりも)これらの映画の出来や企画自体に疑問を持ってたからかもしれません。彼女は80年代を代表するスター女優だったって言ってもいいのですが意外と出演作に恵まれなかったというか、周囲の期待とチヤホヤが大き過ぎて壊れてあんなに太っちゃったか、おそらくどっちかなんでしょうね。