しょくぎょうふじん ③ 「オデッセイ」のジェシカ・チャステイン

 

 うちの夫と一緒に観た後軽く言い合いになりました。

 「女の上司でも先頭に立って部下のフォローに回らなきゃいけないのか」・・・と何故だか観に行った日の夕食中にいきなり愚痴りだしたので驚きました。ちょうどオデッセイの前にスター・ウォーズ/フォースの覚醒 (字幕版)を親子三人で観に行った時もハン・ソロがあんなことになってちょっと哀しくなっておりましたが、このジェシカ・チャスティンの船長っぷりが更に「なんか追い詰められた気分」にさせた様子。夫「アメリカって何でもリーダーはあんな風にしなきゃいけないのかなあ」私「違うと思うよあのジェシカ・チャステインの行動には上司として女性の弱点を最初っから描いているんだってば」夫「そんなことないよっアメリカだからだよ・・・」ってどんどんいじけ出すのには呆れました。ウチの夫ももう会社では結構エライんだそうで、今日も今日とて「講演会頼まれちゃった♡」と自慢したりするので嫌がらせに書いたこのブログ読ませようと思いますわっ、けっ!

火星の嵐が来たせいで「迷子」に

 植物学者で宇宙飛行士のマーク(マット・デイモン)は火星の有人探査のチームと一緒に火星を探査しておりました。そこへ急に巨大な砂嵐が起こります。皆でロケットに避難しようとしますが、マークは逃げる途中で折れた備品のアンテナにぶつかって砂嵐の中へと消えてしまいます。このシーン、よくよく見ると主人公マークの性格といおうか何となしにアッチふらふらコッチふらふら・・・といようなやや落ち着きなさそうな佇まいなのがもう一人だけ逃げ遅れそうな雰囲気を最初っから醸し出していたような気がしました。それと何時だって後先考えずに一人でマークを助けに行くルイス船長(ジェシカ・チャステイン)さんね、操縦士のマルティネス(マイケル・ペーニャ)が止めに入らなかったらひょっとしたら二人ともヤバかったかもしれないんだ・・・むしろそんな風にあの始まりのシーンを捉えてもいいんじゃないかなあ。これが後々「失敗は成功の母」ともいえるマークとルイス船長が起こした「奇蹟の生還」を予感させるのだっ。

火星で初めて「農夫」になった男だぜぃ

 有人探査船アレス3のクルーたちはマークが死んだと思って火星から立ち去り地球へと向かう軌道に入ってしまった。でも砂嵐の後、マークは生き残っていたんだよね。一人で残された資材を使ってサバイバルしようとする。具体的にはジャガイモ栽培にチャレンジするのさ。じゃがいもがわずかに食料として残されていたのと自分と乗組員のう〇こが残されていたので火星の土地を土壌改良しちゃったの♡。水分ももちろん自分のを再利用して、探査活動で使用していた太陽電池キッドみたいなのも利用して工夫したら結構な収穫になった・・・ここらへんのくだりがありきたりかもしれないけど前半一番わくわくするところだよね。それで次のミッションの宇宙船が来るまで生き延びようとしたんだけど、ある日また砂嵐が来てマークの造った畑が凡ておじゃんに。いよいよ大変になった彼は過去の火星探査の際に利用した通信機器を復活させNASAとの交信を可能にしたのだった。(1998年に業務を終了したけど実際にNASAが飛ばした無人探査機が火星にはあるのだよ)

ヒット映画「ゼロ・グラビティ」との比較

 ゼロ・グラビティ [Blu-ray]は公開時に私一人で観に行って、特に家族には何も映画のことについては話をした記憶もないのですが、うちの息子は何故だか「ゼロ・グラビティ」に凄いこだわりがあり「ゼロ・グラビティに出演していたサンドラ・ブロックさんは女性なのか?」としつこく聞いてきたのでずっと不思議でした。あと巨匠北野武御大が「ゼロ・グラビティなんて何故あんな内容の無い映画が評価されたのか」と本気で怒ってて思わず驚いたことがあります。なので「オデッセイ」の映画宣伝がネットでも始まるや息子に「今度の主人公は男のヒトだよ、一人で火星をサバイバルする話だから良かったね。」で映画観に行こうか~と誘った経緯があります。女性が一人宇宙空間で脱出劇を繰り広げるのにどうしてそれ程日本の男は強い抵抗感を覚えるか?・・・不思議でなりませんが、とにかく「ゼロ・グラビティ」後の宇宙飛行士の映画である「オデッセイ」では、いろんな場面で「英雄/ヒーロー」が入れ替わり登場しリーダーシップを発揮することにより取り残されたマークの救出計画が進行していくのでした。皆一人で何事もできるわけでも生きていくわけでもない、ということが「ゼロ・グラビティ」より明確に描かれていきます。

誰でも「リーダー」としてチームを引っ張る時がある。リーダーの個性を活かせ。

 マーク生存が発覚した地球のNASAでは当然大騒ぎになり、とにかく彼が4年間生き延びるための食糧を積んだ無人ロケットを飛ばそうということになりました。でも輸送ロケットの発射時に失敗。もうロケットが無くなったNASAは中国から借りて地球軌道まで飛ばすところまでは手当します。・・・それにしても火星まで行く船は中々用意できそうもないし大ピンチ。そんな時にマイペースで変わり者の研究者(リッチ・パーネル)が計算の結果地球へ帰還する途中のアレス3が火星に戻ってマークを助けるのが一番成功率高いのでは?と提案するのでした。いろいろすったもんだして結局はアレス3が中国のロケットを使って火星に向かうことになりますが、感心したのは二人のリーダーであるフライトディレクターのヘンダーソン(ショーン・ビーン)とルイス船長との対比の描き方。ヘンダーソンはマーク生存を知らないアレス3のクルーにわざと「NASAが隠してたマーク生存」を漏らしてしまい、「熱心なルイス船長が決断さえすれば上位下達によりクルー全体できっとマークを救出してくれる」と断言する。で、ルイス船長はと言うとクルー達とマーク救出の是非について徹底的に討論しクルーの考えが一つにまとまった上で動き出すのでした。クルーの意思が高レベルまで統一されていないと成功はしない、と彼女は思う性質のようです。ここに女性がリーダーシップを取る際の長所と短所がはっきり描かれているのだよ。

ルイスの「リーダーが何でも先頭に立ってやっちゃう」のは半分「病」

 女性が集団の上に立って指揮を取るのは難しい・・・というより、女性は進んでリーダーにはなりたがらない。米国の場合はリーダーシップを発揮しようとしない人間にはマトモな仕事を与えてくれないから女性も頑張って管理職になろうって出世しようとするけどね。だって人にモノを頼むのってしんどい作業なんだよ、こと女にとっては(細かいところが気になるからね)・・・言葉を換えると想像力の範囲が男よりも狭い傾向にあるかもしれない。つい何でも自分でやりたがるのは、部下を信用していないんじゃないのよ、自分が今事態を正しく把握しているかどうか「いつも不安だから」なの。自分が部下よりも不器用で下手くそってわかってても女性は自分一人でやりたいくらいだから。だから責任感の強い女性のリーダーの暴走を抑えるには冷静な操縦士のサポートと手順を頭に叩き込んでいても尚「テンパリ気味の女船長」の上を行く思いつきで直ぐ実行に移さないと気が済まないはみ出し野郎(マークのこと)の活躍が必要なんですね。マークが自分の防護服内の空気を利用して宇宙空間に飛び出すという捨て身のアイデアに対して「何故か緊張感が解けて大胆になる」女船長とクルー達の活躍と救出成功劇に皆興奮する・・・娯楽映画だから当然って言われりゃそれまでですが、スケールがこんなに大きくなくても日常で小さな「一致団結して成功」する体験は観客側だって少しは持っているからさ。そして出てくるのが男ばっかりの映画だと各登場人物の「決断のプロセス」の描写がこの映画ほど多様には表現できなかったかもしれないよ。

 

「この映画は現在よりも更に頻繁に多様な人材が宇宙空間で普通に仕事をしている近未来の設定である」・・・と仮定しながら観ていた、というかそうでも考えないと最初から観てらんないじゃんか~だったので(他人が言うほど)違和感は感じませんでしたがそれでもさすがに最後の最後「サンドラ・ブロックの姿」だけは、うっそ~って。しかもあんな美女の柳腰じゃ尚更。(笑)

 

 

 

 

 

 

フォークロア(民俗学)の女 ④ 「神聖なる一族24人の娘たち」の娘さんたち


映画『神聖なる一族24人の娘たち』予告編

「運命の人」に出逢いたいなあああ♡

 この映画気前よく若い娘のハダカのお尻やらパンツやらおへそやらおっぱいやら登場しますし、ベッドシーンもありますが若い男性にとってはあんまり楽しくないかもしれません。映画終わって劇場を出る時の二十代の男性の表情が「もの凄く疲れてた」んですね。あと年配の男性は淡々としていた・・・。とにかく娘たちの性の希求が「あっけらかん」とし過ぎるの(笑)。矢継ぎ早にショートストーリーの数々が繰り出されてくるので哀しい話、滑稽な話、不思議で寂しい話・・・があってバラエティに富んでいるんだけど、やっぱりニホンの今時の若い男どもからするとあまりにも「女性上位」の世界なのかな。舞台はロシア連邦の中央にある「マリ・エル共和国」の一地域、「マリ」ていうのがそこの古くからの言語で「夫、男」という意味なんだけどね。なんとなく映画観ていると男性の方がより辛そう・・・に感じなくもない。

滑稽なカップルや家族の話

 映画は雪深い中、春を告げるお祭りのエピソードから始まり春夏秋冬(もっとも晩秋から初冬にかけてくらいでまた冒頭近くのエピソードに戻る)を通じて語られていくのです。臨月近い主婦がDV夫を「もうアンタは必要ないねん」とばかりにブチ殺す話で幕を開け、お医者さんごっこならぬ「赤ちゃんごっこ」に興じる十代の男女(やり取り聞いてると強烈に情けない&どスケベです)に、死んだお父さんを遺族や友達が歓待する「まるでニホンの春のお彼岸やあ」の話、中年の美魔女が姪っ子でまだか細い少女の身体を「もっとエエおなごにならんと」って互いに素っ裸になって乾布摩擦する話など、昔の日本の田舎でもありそう~♡がいっぱいでむしろシニア女性の方が観て喜びそうです。おかげで映画の配給会社が主に女性向けにプロモーションしていたのにも納得。まあその間に自分の夫が森の精霊に横恋慕され呪いをかけられて、失意のあまり妻が命を絶つ等の不思議な話も混ざってきます。

恋の予感

 んで、おそらく最近の若いお兄ちゃんが観たら辛いのかなあ・・・と思うエピソードも。初夏の川遊びなのか若い女の子2,3人でハダカで緑の川辺を駆け上がっていく姿を遠くに見つめる青年に一人の少女が話しかけてくる、とかね。ここのシーンのハダカの女の子たちがまるでルノアールの絵画に出てくるような素晴らしさなんだけど、青年には話しかけてきた少女の方が意中の人だったみたい・・・。あとアラフォーぐらいの男が公民館のセミナーだか何かなのかずうっと「結婚できなかった初恋の女の子との初体験した時」を真面目に語っていて周囲も感動しながら聞いているとか。「彼女とは一緒になれへんかったけれど何も僕恨んだりせえへんです。ホンマあの時の彼女は優しくて、あんな真っ黒い石炭の下でヤッたのに彼女は細い体でぇ・・・」ってな調子。あと少女が祖父に「運命の相手が欲しい?ほなこのコイン投げて、投げた先にアンタの運命の男が見つかるわ」・・・少女が半信半疑でコインを遠くに投げると、茂みの中で密かに〇〇〇していた少年と出っくわす・・・この後の少女と少年のとのやり取りがこの映画の中ではもっとも普通の恋愛映画の芝居っぽくて、その後すぐにシーンが切り替わって祖父がゆりかごの赤ん坊に向かって「そんな風にして二人は知り合って二年後にこの子生まれましてん」って語るとかね、なんだか知らないけど今時の若い男が観ると「心が辛くなる」かな?少なくとも映画の中のぴちぴち&豊満な女の子や熟女たちのハダカがことさら輝いているだけに、エロい気分だけどより寂しい気分にも陥るかもね。

マリ共和国の「オトコはつらいよ」

 そしてまたこの映画のモテない男たちの扱いはひどいものだったりする。人生に悩んでいるもっさりした(ホント見た目もっさり)青年が占いが当たると評判の若い娘に相談に行った挙句、娘の「占いの秘儀」をうっかり目撃したもんだから後日娘の家族にいきなり殺されるとかさあ。でもそんなのは序の口だから(笑)。高慢ちきで自惚れの強い娘(歌は得意だけどそんなには可愛く無い)が「ウチは都会に出てオペラ歌手になるねん」と言い寄る青年を振り切って都会へ出ていくんだけど、青年は「あんな女魅力的な男に心を奪われてしまえ俺が歌手になるのなんか邪魔したる」と何故か背の高い死体をゾンビに使おうとする話なんかはもうひたすら青年がバカ・・・まあ青年の女の趣味の悪さこそが滑稽だと言いたいんだろうけどさ。

でもあんたら(娘さんたち)だってあんじょう気ぃつけなはれや

 ・・・というお話もあるのさ、結構見どころなので言っちゃうね。ある時(秋も深まった頃)ある村の独身女性達、それこそ二十歳前後からアラサ―近辺までのお姐さまたちが二十人ばかり集まって大人の女だけのパーティを計画している。そこへ10歳くらいの少女がやってきて「私もパーティー出たい」てごねる。お姐さまたち皆しぶるけど、少女に言いつけられたら困るので「アンタはじっとしてなあかんよ」と念を押されてパーティが始まるとお姐さまたちは「なんかトロッとしていて白くて妖しい液体」をこしらえていたのだっ!んでパーティーには何故か都会風のオサレなスーツ着た三人のイケメンというのが招待されていて、見物していた少女はびっくりして途中でパーティーを抜け出してしまう。少女は村の男たちが集まる居酒屋へ駈け込んで、

「大変やで、村のお姐さんたちがなんかよう知らん男たちに白いもんかけられてはるわあああ!」・・・と伝えるので若い男たちも「おのれ!どこぞのガキじゃ!わしらがしばいたるわわわ~」と殴り込みに行くというエピソードです(笑)。まあ私の説明なんかよりはるかにスペクタクル溢れるといおうか、まんがニホン昔ばなしならぬロシア昔ばなしって感じの面白さでありました。

マリ共和国はヨーロッパでも珍しい「自然崇拝で多神教ちっくの色合いが濃い」

 ・・・なんだそうです。地図で見る分にはモスクワに近い気がしますが、ロシア正教を布教していた間にソ連邦が誕生し、その間一切の宗教活動が弾圧された所為が土着の信仰が庶民の中から消えないまんま温存されてキリスト教が広まっていないんだと、確かに教会も宗教の指導者も映画には出てこない、ヨーロッパ的な「父権」の姿が見られない分女性たちが皆ダイナミックで、男を捕まえようとするエネルギーに満ちている世界なのかよ?・・・てつい感じてしまいます。でも皆さん男性たちに関して容姿端麗とか金持ちとか頭脳や才能についての理想がばか高いわけではない。「0点のヒト100点のヒト大嫌い、90点のヒト好きじゃない、65点のヒト好きや」なカンジで素朴にお相手選択しているだけなんですがね~それでも65点のヒトと擦れ違うことも近すぎて見えないこともあるてことかいな。慎重に取ってきた「きのこのサイズ」吟味した上で「うちはこれっくらいのサイズの男がええわ~」とにんまりイメトレして微笑む少女の姿は実に微笑ましいですけど。予告篇にも出てるよ。

 監督は気鋭の方で次回作はストルガツキ―兄弟原作にチャレンジするんだとか。おそらく(それこそタルコフスキーのような)ストイックな映画にはならなさそう。

 

 

 

 

 

 

 

 

2016年にわざわざ観に行った映画 ⑤

 

淵に立つ(豪華版)[Blu-ray]

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  この映画の登場人物達が「淵に立つ」状態だったシーンは全部でいくつあったでしょうか?・・・などと観賞を終えた後しばし考えてました。だから私はそれほど徹底的に救いがない話だと思ってはいないかも。しかしながら後日深田監督の案による「却下された映画コピー」というのをSNSで拝見しまして、さすがにコレでは観客ついてこないだろうに・・・という衝撃を覚えました。(そのおかげかどうか)結果として出来上がった映画の宣伝コピーは秀逸だという気がします。良かったね。

 

 確かに飛行機を河川に着陸させたのはサリー機長(トム・ハンクス)だけど乗客を無事に避難させたのはアラ還熟女CA達だからね。彼女らのドスの利いた「SIT DOWN  SIT DOWN」の掛け声にはパニック状態の皆も言うこと聞いちゃうのさ(笑)。そう日本人はこの映画が観た後は「USのCAはおばさんどころか・・・シニアが中心なのかあ」の現状により注目してしまうよね~。あとイーストウッド監督は若いころからシニア熟女の選択が上手い・・・趣味が良いんだあ。(笑)

 

高慢と偏見とゾンビ [Blu-ray]

高慢と偏見とゾンビ [Blu-ray]

 

  想像以上に英国映画的といおうか、格闘技シーン以外は結構本格派。なんでカンフーとチャンバラ描写の舐め方は半端ないのだが、あれはあれで「リスペクトの形」であり「charminng/愛嬌」だと思ってあげたらいいと思う。

 

  これエンディングにテーマソングが流れるんだよ、テーマソング流れるんだよ!!もちろん字幕で歌詞つきさ!!「007」シリーズの向こうを張る気まんまんさあ、今後もシリーズが楽しみだね。歌詞の内容も007と雰囲気違って意地っ張りといおうか無理やりポジティブなのが微笑ましい(笑)。

 

 

ダゲレオタイプの女[Blu-ray]

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  この映画、お話は西洋版の〇〇だと思えば当然だったのかもしれないけど主役のタハール・ラヒムってヒトが童顔なんだよね。(実際にはもう35歳なんだが)設定の年齢は解からないんだけどせいぜい20代後半くらいの役だと思ってたよ。彼の最後の芝居とか、すごく「若い」の。それがもの哀しかった。

 

 

  しかし同じアニメファンでも熱心なピクサーのファンとガルパンのファンは全然違う、いやわざわざ比較する人間の方が頭イカレてるのかもしれないが。両者の思い入れとテンションの高さを目にする度に互いの爪の垢を煎じて飲みっこしたら良いのではっと傍から見てお節介なコトを感じる私。

 

この世界の片隅に 劇場アニメ公式ガイドブック

この世界の片隅に 劇場アニメ公式ガイドブック

 

  息子連れて観に行った時も緊張して疲れたが、この映画の爆発的に拡大していった映画評を目にするのは更に疲れて混乱する。原作者の方も今だいぶお疲れなのではと勝手に思いをはせるほど。

 

  予告編の段階からレニー・ゼルヴィガーが十朱幸代にしか見えなくて困った。そうすると新メンバーのP・デンプシーなんてのは松方弘樹にしか見えなくなってくるし、もう頭の中半分は江戸城大乱 [VHS]なんかが上映中も渦巻いてしまう・・・

 

  面白かったけど、アタシの子供の頃はナチス物はサスペンス映画の定番ネタのひとつだったからね。アトム・エゴヤンって監督の名前は良く聞いていたけど観たのは初めてでした。

 

映画『灼熱の太陽』予告編

 映画公開時は11月だったのですが、その一二週間前から急に気温が下がり寒くなってしまったので、映画観賞を終えた後寒さが身に染みてしまった。思いの外公開を心待ちにしていたといおうか、観てイロイロ考えたかった映画。日本映画の劇作についての方法論に日頃から疑問を持ってる私には良い勉強になりました。

 

  もともと原作漫画に興味があって「漫画読まなくてもイイから有難い」が主な動機で観に行った。困ったことに原作ファンの女流監督による寛骨奪胎映画であった為、気に入って批評書こうとすると結局原作漫画を読まなくちゃならない。(どうしよう)なにせ他にも昔のATGの映画とかの影響等かなり混ざり合っているみたいだしね。

 

定本 映画術 ヒッチコック・トリュフォー

定本 映画術 ヒッチコック・トリュフォー

 

  観賞したのは上の著書の内容を下敷きにしたドキュメンタリー映画でした。

 

 「うちの息子にローグワンとLALALANDどっちが哀しい映画だった?って聞いたら、どっちもって答えてたよ」と、先日飲み会で発言したところ「ローグ・ワンのBD予約しているのにそんなこと知りたくなかった」という御仁がいました。観ていないのにBD購入する・・・むしろそっちの方に驚愕。

 

  伝説のアニメ作家の珠玉のアニメ映画の数々なのに・・・寝ちまいました(^_^;)そんな中で唯一鶴と鷺?のカップルを描いた作品が好きでした。なんだかいかにもロシアっぽい「悲恋の予感」をひっそりと描く作品だった。

 

 さて2016年もわざわざいろんなトコに出かけて観に行ったのですが、個人的にベストだったのは「ディーパンの闘い」。後は映画創ったヒトたちへの興味も含めて「サウルの息子」「ルーム」「マジカルガール」「淵に立つ」「溺れるナイフ」を挙げたいと思います。

 

 

 

2016年にわざわざ観に行った映画 ④

 

  (noteにも書いたけど)ヌーヴェルバーグ出身の映画作家の中でもロメールの映画は日本人にやたら好かれていて、劇場にいた特に熟年の男性層はかなりのロメールファンがいたみたいだった。結婚についての「肯定」と「憧れ」が強いんだよねロメール映画は。熟年野郎のロメールファンに既婚者が多いのかどうかまでは判別できないけど、主人公の女性に対する「相手にしつこいと悟られないように忍耐強くやる」は見習う処があるのかもしれないわあ。

 

  映画で個人的にショックだったのは、神木君が「地獄に落ちる罪」の中に「水洗トイレで小の水で流さないといけないのに大の水で流した罪」という項目があって、うちの息子が幼稚園から小3年くらいまで「好きな水量で流せないのならおしっこの時には水で流さず放ったらかしにしてやる」というボイコットをしていた悪夢記憶が蘇ったことです。夫とトイレで喧嘩して以来しばらくそうしていた。どうでもよい話ですが宮藤官九郎監督様とウチの息子は誕生日が同じです。

 

  映画ラストシーンのBGMでは「HUSBAND,husband,ハズバンド、はずばんど~」ってずっと叫んでいたから続編が出てきても絶対おかしくはないと映画終了直後から思ったんだ。だから続編は「アンコールワットの近所にあるジャングル」とか「マヤ遺跡の近くにあるユカタン半島の密林地帯」とか舞台にして欲しい・・・という希望を持つヲタクが(約一名)日本には居るのですよ。(そのへんの事情はnoteに書きました)

 

疑惑のチャンピオン [Blu-ray]

疑惑のチャンピオン [Blu-ray]

 

  監督(スティーブン・フリアーズ)は最早「実録映画と言えばこのヒト」みたいなことになってんのでしょうか。まあ安定した巨匠の風格があります。すんごいねちっこい「顔のアップ」描写が持ち味だよねぇこの監督さん、と私は決めつけている。「マダム・フローレンス」や「クイーン」等もありますが、私がいつも観てしまうのはいつもマッチョでねちっこい系のフリアーズ作品です。(笑)故意にそうなってるつもりはないんだけどな。

 

シン・ゴジラ Blu-ray特別版3枚組
 

  主人公矢口さんの選挙区は山口三区という設定だとか。それなのに「妻は観たそうですが総理大臣が死ぬという内容だそうです」と怯えて観に行かなかった方ってどうなんでしょう。日頃から奥様の話をきちんと聞いていらっしゃるのかしらん。

 

  四月くらいから予告編がかかっていてずっと楽しみにしてた映画。US本国では公開前にトラブル続きでだいぶケチがついてしまいましたが。しかし今回の女性チーム版はゴーストバスターズリブートとじゃなくて特攻野郎Aチーム THE MOVIE(無敵バージョン) [Blu-ray]なんかよりはるかに出来の良い「特攻Aチーム女版」と呼んだ方が良い映画でした、脚本構成やキャラクターの配置がもろAチーム。キャストの中でレスリー・ジョーンズを集中的に攻撃した人間ホントは「ゴーストバスターズマニアのフリをした実は特攻野郎Aチームファン」なのですよ。!!・・・もちろんゴーストバスターズ&Aチームのファンという輩も履いて捨てる程いるのは解かっていますが、心あるヲタクな紳士はそうゆうことにもっと怒ってほしいです。

 

ハイ・ライズ[Blu-ray]

ハイ・ライズ[Blu-ray]

 

  製作がジェレミー・ト―マスっていうんで、だから映画のテンポがこうなのねぇ~て、とっさに感じた私は何故なのしょう。(笑)なんだか一気に崩壊していかないのよね、観ている方が「ショックで息の根がつまりそう」な寸前でちょっと休憩♡が始まってしまうのだ。だから暴力シーンが続いても次第に慣れて麻痺していくというか、冷静にはなっていく、好き嫌いもありそうですけどね。それを考えるとやっぱり戦場のメリークリスマス Blu-rayはJ・トーマス製作の作品の中でもかなりの名作だったのかあ。

 

  劇場で流れていた予告篇がとにかくカッコ良くて好きでした♡何度見ても楽しめた。ボヘミアンラプソティの21世紀版MVを有難う! それ以外は特筆することないわっ。

 

  橋本マナミのファンな昭和おじさんには楽しめると思います。一見難しそうだし、実際よくよく考えたらなかなか深いトコ突いている内容だとは思います(オカズにするのにも大半の殿方には難しそう)があ、いつものアクションもの飽きちゃったし・・・という時ぜひトライしてみては。

 

  見やすいなら隣席に人がいてもいいや・・・とうっかり座席指定したところ、なんか映画内容ととことん合わなそうなシニア男性の隣だったためか(笑)落ち着かないし「お互いの為にきっと向こうも気を悪くしないだろう」と席移動して鑑賞。じいさんひょっとしてちあきなおみ似とか八代亜紀似のガイジン歌姫のドキュメンタリーとでも思ったんかい。しかしエイミー・ワインハウスってホントいろんな意味で「貧乏なレディ・ガガ」なのね・・・彼女は持って生まれた才能があるのに不運だったことは多々あるけど同時代に自分とよく似た(それも外見だけでなく内面も)個性の持ち主がすぐ控えていたことが一番大きいかも。トニー・ベネットとのくだりで「あっちゃー」な反応になる人は多いと思う。

 

  いよいよ終盤のクライマックスに入る段階になってどうしてもトイレに行きたくなり大ピンチに!!んで、何故だか英国女王陛下に逢いにバッキンガム宮殿に乗り込む展開になるや、原作ロアルド・ダールなんだし一番の見せ場は「ココ」ね「次じゃない」と自分なりに見切ってトイレに駆け込みました。それにしてもBFGはグルメじゃない。

 

 

エル・クラン [DVD]

エル・クラン [DVD]

 

 

 映画タイトルが「エル・グラン」ってずっと間違えていた。予告編も検索できなくてずっと焦ってたの。でも少し前までは検索に上がらなかったし気が付かなかった。(笑)かなり凄い映画でいつもの年ならベストテンに堂々入るクオリティだったよ。何故だかラテン音楽じゃなくて80年代のUSポップソングがガンガン入っているし(笑)。おそらくそれも監督の戦略というかある種のメッセージになっているのかもしれない。

 

  とにかく中国で大ヒットっつうのはかなり怖いことなんでわ・・・と私なんかは強く思うのですが。でもあまりのヒットし過ぎにこの映画が内在する「牙」を抜こうとする動きも出つつあるような気がします。現実はなかなか手ごわいのだ。(最新写真で拝見した新海監督の表情は不機嫌そうだった)


映画『神聖なる一族24人の娘たち』予告編

 上映終わって映画館を出る時に一緒になった青年は肩をぐったりと落として疲れ切って立ち去って行ったよ(笑)ちょうど私も「君の名は」を観た直後にたまたま予定外で鑑賞したのだが、タイミングとしては最高だったよ♡あの疲れ切ったお兄ちゃんも「君の名は」観ていればいいのに(観てたらいいのに)。そんでもって君の名は盛り上がった恋したい気分と異性への憧れが続けてこの映画観て「ぐっちゃぐっちゃに引き裂かれて混乱」してたらさぞかし面白いのに・・・と妄想するだけで楽しいでぇーす。♡

 

2016年にわざわざ観に行った映画 ③

  

 

  去年の大統領選挙の時タイムライン上に「どうしてぇ!皆ズートピア観なかったのおおお」というツイ―トが流れ、心の底で「そうつぶやくお前こそ本当に小学生なのかい?」と思いつつ引用してしまったよ。息子はGW中にちゃっかり私の実家の母たちと(私をのけ者にして)観に行ってしまった。しかし大人の私が観るとかなりきわどくて禍々しい処のある映画だったんだけど。もっとも「ジャングル大帝」とかだけでなくラブリン・モンロー 1~最新巻(ヤングマガジンコミックス) [マーケットプレイス コミックセット]あたりの漫画も読んでいるしょうもない大人だからそう感じるだけなのかもしれないがっ。

 

ちはやふる-下の句-

ちはやふる-下の句-

 

  この映画だって(上の句編含め)本当は結構凄い映画だったと思うんだよね・・・まあ続編もあるそうなのでその時に改めて評価されるといいね。

 

  映画でもフィーチャされている「ベン・ハー」は2016年にホントに超大作として米国では公開されたみたいですが、日本ではDVDリリースとなりました。(^_^;)

 

ヴィクトリア [DVD]

ヴィクトリア [DVD]

 

  東京はベルリンよりもずっと広くて若者たちはお互い狭い世界の中に閉じこもっているのかもしれない。この映画の若者たちの映画評レビュー読んでそう思いましたわ。戦後高度成長期なら成立していたタイプの日本の青春映画にしろ、「ヴィクトリア」みたいなのにしろ、もはやコッチで製作するのは無理かもしれん。

 

殿、利息でござる! [Blu-ray]

殿、利息でござる! [Blu-ray]

 

  興行収入13億円突破!!って言い張って威張るぅぅ・・・って凄いわ。松竹映画だからなのよね、松竹にとって映画産業というビジネスモデルはそうゆうものなのよねぇぇ。現在本社ビルには居住マンションが乗っかってるしねぇぇ。(先日久しぶりに立ち寄ったよ)映画には大人たちに交じって楽しそうに観ていた社会科好き小学生たちがいましたが彼ら達が「なんとなくがっかり」しないような路線も作っていきませんかあああ、「利息でござる」は近年の松竹の時代劇の中でも屈指の出来ばえなのですから。

 

  今現在US映画市場を支えている観客層の多くは黒人層なのでわ。この映画や今年のオスカーノミネートのラインナップを観ても強く感じます。配信サービスの普及で映画の視聴スタイルが変化すればするほど映画館で熱狂するムーブメントの推移もまた注目されるようになってるのかもね。

 

 

デッドプール (吹替版)
 

  私には面白かったよ、確かに一番面白かったのは冒頭部分のタイトルバックではあったけど(笑)。ウィキペディアみたら、ライアン・ゴズリング念願の企画だったてのを知ってなんだかまた好感度が上がったわあ。(キャハハハ♡)

 

FAKE ディレクターズ・カット版 [DVD]

FAKE ディレクターズ・カット版 [DVD]

 

  2016年のベスト映画に挙げている人も居たね。私はドキュメント映画がフィクション物より「エライ」決してと感じるタイプではないのか、その年のベストとかにドキュメント映画を入れるという発想がなかなかできないのだ。

 

クリーピー 偽りの隣人[DVD]

クリーピー 偽りの隣人[DVD]

 

  2016年度で一番「キモ面白かった」映画。しかも性質(タチ)が悪いのはちゃんとしたプログラムピクチャー(王道の映画って意味の方)だっつうことね。ある意味一番普通の映画の顔しているの。松竹でプログラムピクチャーったら「富士山」出た瞬間に観客は「寅さん」「釣りバカ」等がサブリミナルされて来ることが多いんだけど・・・それを「逆手にとって」怖がらせるやり方を一部してます。(笑)

 

 

  眠かった・・・スゲー眠かった・・眠いことも含めて「価値」だって映画のチラシにもあるくらいなんだよ(笑)でも主人公の爺さんの着ていたピンクのフリルシャツがエラいカッコ良かった・・・御洒落だあぁぁ・・・と思いながら睡魔と闘って観ていた。

 

  私自身はクローバーフィールド/HAKAISHA (字幕版)の方を今でもあんまり評価していないんだけど、こっちのヤツは予告編から観たくなってしまい「なんだよクローバーフィールドなんて認めてなかったんだけどお」と思いつつも、観たらやっぱりかなりの面白さでした。

 

あやつり糸の世界 Blu-ray 初回限定生産版

あやつり糸の世界 Blu-ray 初回限定生産版

 

  以前から名前だけ知っていたニュー・ジャーマン・シネマのファスビンダー作品。想像していたよりも怖くなくてわりとポップなカンジだった・・・とにかくいかにも70年代チックな映画、って思ってたらTVドラマシリーズだったそうな。(実は思いっきり手持ちカメラの影だかみたいなのが画面に映っててびっくりしたシーンあり)

2016年にわざわざ観に行った映画 ②

 

  この頃から別口のブログ(note)を別口で始めました。近所のシネコン以外で観た映画について主に書いています。で、これが初めて取り上げてみた映画。製作を兼ねているブラッド・ピッドの中年太りの体型作りがなかなか堂に入ってました。(でも目立たないw)

 

Hateful Eight [Blu-ray] [Import]

Hateful Eight [Blu-ray] [Import]

 

  こっちもnoteに書きましたがまだ書き足りないのでこっちでもいつか取り上げたいです。それにつけても清須会議 スタンダード・エディション [DVD]なんかが公開された頃には「やっぱ日本の時代劇はVFXとかで工夫すれば何とかなる部分があってラッキー♡だあ。西部劇はロケ地とかの問題があるからそれだけじゃどうにもならないもんね」と舐めて考えていたのを思い出します。二年もたたないうちに清州会議と同じ美術監督が西部劇を担当するとか、レオ様主演のマイナス40度の極寒ロケ西部劇なんてのがボンボン出現してくるとは思いませんでした。基本的に私考え方が浅はかなもんで反省。

 

マジカル・ガール [Blu-ray]

マジカル・ガール [Blu-ray]

 

  いやあ「サウルの息子」を観に行った際に予告編を観てずっこけてしまい、ホント怖いもの見たさでドキドキしながら観に行きました。

 

ちはやふる-上の句-

ちはやふる-上の句-

 

  これは近所のシネコンで。いい席を観たいからってオバちゃん(私)とOLの二人組に挟まれた真ん中側の席に躊躇なく前のめりに座って観ていたメガネ男子高校生がいました。彼の場合は「すずちゃん」になのか「原作漫画」になのか、おそらく異様な入れ込みをしていると思われますが、とにかく彼が周囲をガン無視している姿に清々しさを感じたくらいです・・・

 

木靴の樹 Blu-ray

木靴の樹 Blu-ray

 

 とにかく男の子が可愛い。英国映画とイタリア映画は実は可愛い男の子で魅せる映画が多いです。特にイタリア少年は大抵が擦れてなくてただただ可愛らしい。

 

  とにかく最近のDCコミックの映画ばかりやたらラズベリーがらみだったり、ワースト扱いが多いのは予告編や宣伝の出来が洗練されてカッコ良いことも一因ではないかと思うくらい。実のところ日本では判官びいきの隠れファンが多いです。ウチの息子は前年の10月から「この映画絶対観たい、連れてけ」と力入れてました。なんかスーパーマンに強力に思い入れしていた・・・何故?

 

ルーム [Blu-ray]

ルーム [Blu-ray]

 

  この映画ハリウッドのジャンル物としてはある種の「innovasion」になったはず。だからこそ日本のプロの映画批評家にはウケが今いち良くないのよね(笑)。ベストセラーの原作者も監督も女性。こうゆうのをいち早く取り込んでハリウッドではヒット作を既に出しているという事実もあるのにさああぁぁ・・・。(ケツの穴が小さいJapan)

 

ボーダーライン(字幕版)
 

  オスカーでも有力視されている「メッセージ」のドゥニ・ヴィルヌーヴ監督作品ですがこの映画はつまらなかったです。べ二チオ・デル・トロ様で続編をやりたいという希望が企画当初からあったのかどうかは解かりませんが、それを踏まえて逆算して構成をしたかったための女性主人公という選択でもしあったとすると、必然的にケチくさいB級アクションものにしかなりようが無いのですだ。これを本格アクション映画だと評価する貴女はあまりにもウブが過ぎるというものです。この映画を本気で面白がっている男だとヲタクとしてもセンスが無いのでは。個人的には同じヲタクでもデッドプール (字幕版)あたりを喜ぶスケベの馬鹿タイプの方がまだマシだと思われます。

 

グランドフィナーレ [Blu-ray]

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  うら若きカップルでこの映画観に行って(まあ殆どありえませんが)彼氏の方がサウルの息子 [Blu-ray]を面白いと言ったり、秋口に「エル・クラン」あたりの新作映画を探してくるようなヒトだったらたとえ「キモくてカネのない若い男」でも付き合うといろいろ発見があるかもしれません。ただし年を食ってもこの映画の中のマイケル・ケインハーヴェイ・カイテルのような渋くてカネの有るオッサンに化ける可能性は極めて低いことでしょう。

 

スポットライト 世紀のスクープ[Blu-ray]

スポットライト 世紀のスクープ[Blu-ray]

 

  なんかこの間アカデミー賞直前になって「最近の映画はアップ画面ばっかり」と愚痴めいた米国の映画コラムも読んだのですが、この映画とレヴェナント:蘇えりし者 2枚組ブルーレイ&DVD(初回生産限定) [Blu-ray]に関しては許してくれよおぉぉ・・・て気がいたします。で、この映画も日本の一部のマニアには「だから何なんだよ」でそんなに評価していない方もいる様子。でも結構「ぬけぬけと大胆」な作り方していると私は思いましたけどさ。冒頭、警察に逮捕されたカソリックの司祭があっさり釈放される、警察官も「毎度のことさ」って態度で、という素っ気ないシーンから始まり、いかにもデジタル撮影ってかんじの小刻みな「顔のアップ」や画面から(わざと)人物が切れたような構図、軽快にさえ感じる編集で事の顛末と真相だけが淡々と語られるのです。編集賞もノミネートされ結果として作品賞、脚本賞をゲットしたのも露悪的に語るのではなくバランスの良い表現が評価されたのでしょう。ちなみに撮影監督は日系の方みたい。

 

  noteにも書いたのですがとにかく眠かった・・・私でも今年は「眠たい映画もそれはそれで有難やありがたや~」の極致に達するまでに至った何本かの映画がありこれはその最初の一本目(笑)。

 

  今まで西部劇でネイティブの弓矢がこれほどまでに恐ろしく強力に描かれたのは私観たことありません。冒頭の襲撃シーンではレオ様の側のライフルなんかまったく歯が立たないの。熊がCGだろうがデジタル撮影がぶれっぶれだろうがいいじゃあないのっ。週刊〇〇の映画評読んでさすがにげんなり。最近通販番組によく出ている映画監督さんはこのまま通販番組だけに出て悠々自適にされたら良いと思います。

 

アイ アム ア ヒーロー

アイ アム ア ヒーロー

  今(2017年2月現在)はDVD在庫切れかい?AMAZONは取扱いしてないぜ。・・・しかし年末この映画を「逃げ恥」がらみで紹介するようになるとは思ってなかったし、興行収入100億軽く超えた映画撮った監督が「デスノート」のなんちゃって続編映画で嘲笑されるなんて少し哀しいよ。シン・ゴジラの総監督とは扱いがエライ違う。

 

で、今回はここまでっ!! 

 

 

 

2016年にわざわざ観に行った映画 ①

 

 とにかく観る前はBB-8が気に入らず、TV予告編でもR2D2とパロをヘンテコに合体させてんじゃねーよっ」とひたすら怒ってたのですが、動き方が思いのほか愛らしかったので許そうと思いました。最後カイロ・レンがハン・ソロアレしちゃうものですから一緒に観に行った夫は暗くなり、息子はそれを観てちょっとへらへら笑ってましたあ。

 

 

Saul Leiter (Photofile)

Saul Leiter (Photofile)

 

 写真家ソール・ライター急がない人生で見つけた13のこと

 映画の字幕を人気翻訳家の柴田元幸氏が担当しています。しかしNYの住人に関するドキュメンタリーは数多いですが凡て「ライフスタイル」に関する話が中心になってしまうよう。二十世紀最高の写真家の一人であるライター氏の場合は半世紀以上もやたらとときめいてばっかりいるせいか家の中は捨てられないものでいーっぱい。インタビュー中も背後でココアをレンジにかけっぱなしで話続けてるシーン等があるので、おじいちゃんココアこがさないでぇ~がやたらと気になりました。巨匠はココア好きらしい。

 

  映画の冒頭15分くらいは眠くなってしまい・・・「そうだ今回脚色はコーエン兄弟なのだっ」と意識的に目を覚ましたら後はしっかり集中できました。ペーソスもユーモアもあり、トム・ハンクスは実在の人物なのですが続編で映画一本撮れるくらいに当時活躍した人物みたいですね。共演のソ連スパイを演じたマーク・ライランスは年齢はぎりぎりおっさんなのですが、今後ジジイなスターとしてブレイクの予感。続けてBFG:ビッグ・フレンドリー・ジャイアント ブルーレイ(デジタルコピー付き) [Blu-ray]でも大活躍なんだぜ!!

 

 おそらく「名作」入り確実な映画。ただし今現在では皆この映画の価値を細かく評価できる 余裕が無し。んで「サークル(〇)」のフェチというフランス人以外には考えられない病を持った主人公が気が付いたら「フランス」の国や文化までも飛び越えてしまいNYのフランス人になっちゃいました~までの経過を描いているお話でもあります。J・ゴードン・レヴィットは大学でフランス文学やってたそうなのでフランス語はぺらっぺら。なんだか楽しそうに演じている(私にはね)ように見えました。

 

サウルの息子 [Blu-ray]

サウルの息子 [Blu-ray]

 

  ミニシアター系では年末から公開の正月映画では一番当たったやつ。何故だかリピーターも含めて圧倒的な男性客の多さでありました。いくら地味な題材でヒットとはいえ何故だろう・・・といぶかりながら鑑賞してたんですが、この映画「音声の演出」が独特といおうか、収容所のシーンでいやだわ誰かが後ろの席でぶつぶつ独り言ってるぅと思ってきょろきょろしたんですけど各地から集められたユダヤ人たちの様々な言語がいろんな処から聞こえてくるのを表現したかったのかどうも劇場のスピーカーが四方に散っていてそれぞれ別々の言語の話声を聴かせるようになっていたみたい。一種のライブ感覚というか臨場感がクセになるのかおそらく何度か見に来た方多数おられたかもしれません。映画の内容にしたって特に男性客には(老いも若きも)泣けるしねラスト。私は途中から「そんなんしなくても・・・」と少し引いてましたが最後の最後に分かったよサウルそれよく解るよきもちぃぃ~どぉぉぉ(涙)~ってなりました。

 

  これも親子三人で観に行き、火星探索船の女船長(ジェシカ・チャスティン)が最後活躍するのを観て夫が少しいじけてブチブチ言うので、その日の夕食後は映画の感想で多少言い合いになりました。どうしてあんなちっちゃい事を気にするのでしょう、会社で思いやられます。この映画ホントは女性のリーダーシップについてのメリットとデメリットについて詳しく描いている映画だというのにっ(怒)。息子はNASAのマイペースなエンジニアのキャラが気に入ってました。

 

  字幕担当は松浦美奈さん。個人的には戸田奈津子女史よりも多くやってるのを拝見するのですが。何故だか字幕とケイト・ブランシェットの音声との間にシンクロといおうか「空耳アワー」な瞬間が二度程あって、さっき今「支払いしたらいいのかしら」の字幕に「支払いPAYNOW」だとか「不味いコーヒー」の字幕に「MAZZLI,COFFEE」とかキャロル様おっしゃってなかったかしらん??・・・て気がしてしまいました。嗚呼、字幕映画が無くなっちゃったらどうしようって危機感があるのではコレやったヒトはあ~頑張って、と何故かおもっちゃったですその時。んで「沈黙 サイレンス」でも松浦さんが字幕をやっていて、結構意訳かなあ?と思った箇所もあったんですが芝居の流れからするとむしろ登場人物の感情を素直に表現する為にしたんかなあ・・・って嫌な感情は起きなかったです。

 

  面白かったよ!!

 だから別のブログ(note)に詳しく書きました。